『呪詛抜きダイエット』イベント、そして「みじめさ」④
トークショーの翌日、ヤマシタトモコさんの新作『運命の女の子』が発売された。
瞳の箔押しが美しい。
すぐ購入した。
サスペンス、ラブストーリー(?)、ファンタジー(?)の3つの話が入っている。
勝手な意見だけど、ヤマシタトモコさんの一般誌でのテーマは「みじめさ」な気がする。
ヤマシタトモコの作品では、「自分がいる社会での『みじめさ』」を感じている人が、丹念に、丁寧に描かれる。「劣っている」のではなく、「いたたまれない」という気持ち。自分はここにいてはいけない、というようなみじめな気持ち。
美しくても、醜くても、どこかで「あ、自分はこの社会では『評価されない』存在なんだ」と思う瞬間、地に叩きつけられるようなみじめさを感じる。
『女の子よ銃をとれ』でもこの「みじめさ」が描かれていたような気がしたんだけど、この「みじめさ」というのが昨今の社会における「呪詛」なんじゃないかな?と『運命の女の子』を読んだ時にぱっと思いついた。
あくまで思いつきなんだけれど、『呪詛抜きダイエット』はもちろん田房さんの個人的なテーマ・ストーリーが絡んでいるし、『女の子よ銃をとれ』も雨宮まみさんの個人のストーリー、全く別の話である。
だけど、世間にかけられている、または自分でかけている「みじめさ」という「呪詛」は、あるんじゃないかな?
トークショーの翌日というタイミングだったからかもしれないけれど、強く感じた。
「みじめさ」についてはまた今度。
とりとめのない記事はここまでです。