「アナル会議」(仮称:「これからのやおい穴の話をしよう」)に参加してきた 前章
岡田育さん、金田淳子さん、二村ヒトシさん。
私がTwitterや書籍でこよなく愛するお三方が一堂に会する会議があるという。
迷わず買った。ゲンロンカフェに対して激しい偏見を抱いていたが、なりふり構っていられない。
しかし私は腐女子といえるほどの腐女子ではない。
中学生のとき、友人に「コミケにいこう!」と誘われ、何も知らなかった私は「新しいゲーセンの名前なのかな?」と思ったくらいである。
そこで出会ったジャンプ漫画(二次創作)からジャンプに入って、
高校時代はBUMP OF CHICKENで夢小説やイラストを描くくらいのほんのお戯れくらいで、
大学に入ってから腐ることを忘れてしまった。
留学準備に忙しく、必死で授業について生き、西海岸で真剣なLGBT活動を知り、……とやっているうちに、すっかり腐海を抜けてしまっていた。
だが3年ほど前、ふと紀伊國屋書店新宿南口店のコミック売り場で、
『いとしの猫っ毛』が平台に置かれているのを見た。
「萌え……」
久しぶりに私の口から「萌え」って出た……?
でもBLだよ?どうする?ついてけるの?
しかしこの展開なら……きっと人気作品……はずれなし……!
絵面も可愛いし……!
ということで久しぶりにBL作品を読んだ。
考えてみたらオリジナルBL作品を読んだのは実はこれが初めてかもしれない。
読んでみて、時代は大分現実に近づいていることを知った。
中学生のときに当然のように言われていた「やおい穴」はもちろんアナルで、
高校生のときにはもうアナルって知っていたけど皆するする受け入れられるから
「そういうときにはするする入る便利な穴なんだ」と思っていた穴には、
開発という手順もあった。
そしてそれがまたひとつの愛のステップとして描かれることも知った。
一昨年転職してからは、割とBLに寛容な職場であることもあるが、
昨今のドロドロ系女性漫画では癒やされない自分がいた。
せめて漫画でくらいロマンを見させてくれよ……!
そうすると、BLコミックは私を優しく包んでくれるのだった。
また、FEEL YOUNGを大学生のときから読み始めていたので、
ヤマシタトモコさんやえすとえむさんなど、知っている方がBLを描いている
(というかBL出身の人が一般に来ている)というのもあり、
安心して読めた。(今はon BLUE愛読者)
(ここまで書いて思い出したが、雁須磨子さんの『のはらのはらの』は大学生のとき読んでた)
また、ちょうどSHERLOCKが始まり、久しぶりにときめきを感じることもできた。
年を重ねたせいか、昔は恥ずかしかったBLコーナーにも何も臆することなくガツガツと購入できるようにもなった。
そんなときに、まさか、「これからのやおい穴の話をしよう」とは。
やおい穴から一時期離れた私でも、入れるのだろうか……。
そんな気持ちでpeatixのボタンをクリックしたのだった。